マヨネーズは冷蔵庫のどこに置く?キユーピーと味の素で答えが逆でした

開封したマヨネーズを冷蔵庫のどこに置いていますか。ドアポケットか 野菜室か 奥の棚か。

たいていの人は深く考えずに置いていると思います。ところがメーカーの案内を読むと、ここが大手2社ではっきり分かれています

  • キユーピー「ドアポケットあたりに置いてください」
  • 味の素「「チルド室」や「ドアポケット」での保存はおすすめしません」

同じ食品で、置き場所の指定が逆になっている。理由まで読むと、両社の言い分はどちらも筋が通っていました。大手2社が全く別の意見なのでとても面白いと思います!

この記事では4社の公式Q&Aを並べて、揃っているところと割れているところを分けます。

目次

揃っているところ ─ 開封後は冷蔵で1か月

まず一致している部分から。日数を明記していた4社は、全社が同じ数字でした。

会社開封後の目安置く場所
キユーピー1ヵ月冷蔵庫(1℃〜10℃)のドアポケット
味の素(ピュアセレクト)1ヵ月以内冷蔵庫の野菜室
ケンコーマヨネーズ1ヶ月以内冷蔵庫(1〜10℃)
創健社1ヶ月位冷蔵庫
マヨネーズの開封後の目安。キユーピー・味の素・ケンコーマヨネーズ・創健社の4社すべてが冷蔵で1か月。置き場所はキユーピーがドアポケット、味の素が野菜室、ケンコーマヨネーズと創健社は冷蔵1〜10℃と5〜10℃という温度の指定

原文です。

キユーピー「開栓後は商品に記載の賞味期限に関わらず、冷蔵庫(1℃~10℃)に保存し、1ヵ月を目安に召しあがってください」

味の素・ケンコーマヨネーズ・創健社も表現は違いますが同じ趣旨で、開封後は冷蔵庫で1ヶ月(創健社は適温5〜10℃)を目安にするよう案内しています。

4社とも1か月。しかも「賞味期限に関わらず」とキユーピーは念を押しています。パッケージの日付は未開封の数字なので、開けた時点で目安が切り替わるということです。

農林水産省の定義でも、賞味期限は「袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「おいしく食べられる期限」のこと」とされています。

割れているところ ─ ドアポケットか、野菜室か

ここが本題です。両社とも挙げている理由は同じで、0℃以下で油が分離するからです。それなのに結論は逆になります。

キユーピーの説明。

マヨネーズは0℃以下に置かれると油が分離しますので、冷蔵庫でも冷気の当たる場所は避け、ドアポケットあたりに置いてください。

豆知識のページでも同じ理由から「冷気のあたらないドアポケット」を勧めていて、冷気が当たらない場所としてドアポケットを挙げているわけです。

一方の味の素は、そのドアポケットを名指しで外しています。

「チルド室」や「ドアポケット」での保存はおすすめしません。

平均温度が5℃前後と温度が下がりすぎない「野菜室」での保存がおすすめです!

分離の話でも同じ野菜室を勧めています。

マヨネーズの置き場所が2社で割れている図。キユーピーは冷気が当たらないドアポケット、味の素はドアポケットとチルド室を勧めず平均5℃前後の野菜室。両社とも理由は0℃以下で分離するから

読み比べると、避けようとしているものが違うことが分かります。

  • キユーピーが避けたいのは冷気。だから吹き出し口から遠いドアポケット
  • 味の素が避けたいのは温度変化。ドアの開け閉めで揺れる場所より、5℃前後で安定した野菜室

どちらも0℃以下を避けるという目的は同じで、そこへの道筋が違うだけです。ドアポケットは冷気からは遠いけれど、開閉のたびに温度が動く。野菜室は安定しているけれど、冷蔵室ではない。

手元の商品を作った会社の案内に従う。 これが、どちらの理屈にも反しない方法です。どちらとも決められないなら、両社が共通して避けている条件、つまり冷気の吹き出し口の前だけは外す。ここは一致しています。

分離したら、元には戻らない

一度分離したマヨネーズがどうなるかは、両社とも明確です。

キユーピー「分離してしまったものは元には戻りません。」

味の素はさらに踏み込んで、食べないよう書いています。

分離したマヨネーズを食べることはおすすめしていません。

分離の原因についても味の素は詳しく、低温下(0℃以下)や激しい温度変化に加え、流通での振動でも乳化力が弱まって起きるとしています。攪拌しても元に戻らない点はキユーピーと同じです。

創健社とケンコーマヨネーズも0℃以下に注意を書いていて、4社全員が同じ点を挙げています

  • 創健社「保存温度が0℃以下になると分離することがありますからご注意下さい」
  • ケンコーマヨネーズ「保存温度が0℃以下になりますと、分離することがありますので、ご注意ください」

冷凍庫に入れる、チルド室に置く、冷気の直前に置く。この3つは避ける、ということになります。

なぜマヨネーズは日持ちするのか

未開封のマヨネーズが常温で1年以上もつのは、理由があります。キユーピーの説明です。

マヨネーズは殺菌力のある酢と、食塩などを含んでいるため強い防腐作用があります。たとえばマヨネーズに病原菌を試験的に添加しても、24時間以内に死滅してしまうほどです。

創健社も同じ趣旨を、保存料を使わない立場から書いています。

卵が加熱殺菌されています。乳化する時に衛生的な工場で雑菌が入らないように製造されています。また、酢の酸味があるのでもつのです。

ここで大事なのは、この性質が「料理に使ったあと」には続かないことです。キユーピーははっきり注意しています。

しかし、野菜や肉・魚と一緒に調理すると素材の水分でマヨネーズの防腐効果は弱まります。調理後は低温で保存しなるべくお早めにお召しあがりください。

マヨネーズそのものが日持ちすることと、マヨネーズで和えたポテトサラダが日持ちすることは、別の話です。和えた時点で、日持ちするのは野菜の側の条件になります。

未開封は常温でよい

未開封の保存場所は、4社とも常温です。

キユーピー「未開栓のマヨネーズは常温で、直射日光を避け、なるべく涼しい場所で保存してください」

味の素・ケンコーマヨネーズ・創健社も同じ趣旨で、直射日光を避けて涼しい場所での常温保存を案内しています。味の素は高温下に置かれたり直射日光にあたると変色や風味劣化が起こる点にも触れています。

未開封の期間は商品で違います。キユーピー マヨネーズ450gの開封前賞味期間は製造日を含め13ヵ月(常温)、創健社の有精卵マヨネーズ200gの賞味期間は製造日より180日です。同じマヨネーズでも倍以上の開きがあります。

卵アレルギーがある人へ

保存の話から少し離れますが、公式Q&Aに繰り返し書かれていて、見落とされやすい点なので触れておきます。

キユーピーの記載です。

卵は低温殺菌していますが、アレルゲン性は生卵と同等とお考えください。

創健社も同じ趣旨で、アレルゲン性は生卵と同等と案内しています。

原材料が「卵黄」であっても、卵白が含まれる可能性についてキユーピーはこう説明しています。

キユーピー商品に使用している卵黄は、割卵機とよばれる機械で卵から分離したもので、ご家庭で卵の殻を使って卵黄と卵白を分ける方法と同じレベルで卵白が含まれます。

加熱殺菌されているからといって、加熱した卵と同じには扱えない。 卵アレルギーがある場合は、必ず主治医の指示に従ってください。

どちらに従うかは、自分の冷蔵庫で決まる

両社の助言は、目的では一致しています。0℃以下にしない。違うのは、家庭の冷蔵庫でどこが0℃以下になりやすいと見ているかです。

ドアポケットは冷気の吹き出し口から遠い代わりに、開け閉めのたびに温度が動きます。野菜室は温度が安定している代わりに、冷蔵室ではありません。キユーピーは冷気を、味の素は温度変化を、それぞれ主な相手として見ているという違いです。

だとすると、読むほうがやることは一つに絞れます。自分の冷蔵庫の冷気の吹き出し口がどこにあるかを、一度確認する。 吹き出し口がドアから遠いならドアポケットで困りませんし、上から冷気が落ちてくる構造ならその真下は避けたほうがいい。両社が共通して外しているのはそこだけです。

まとめ

マヨネーズの保存のまとめ。開封後は冷蔵で1か月が4社一致、置き場所はドアポケットと野菜室で割れる、0℃以下で分離し元に戻らない、未開封は常温、料理に使うと日持ちしない、卵のアレルゲン性は生卵と同等
  • 開封後は冷蔵で1か月。4社一致。 賞味期限に関わらず、開けたらこの目安に切り替わる
  • 置き場所は割れている。 キユーピーはドアポケット、味の素は野菜室。両社に共通するのは冷気の吹き出し口を避けること
  • 0℃以下で分離する。元には戻らない。 味の素は分離したものを食べないよう書いている
  • 未開封は常温でよい。 期間は商品差が大きく、13か月と180日の例がある
  • 料理に使ったら、日持ちの前提は消える(キユーピー)
  • 卵のアレルゲン性は生卵と同等(キユーピー・創健社)

冷蔵庫のどこに置くかは、手元の商品の案内を見る。それがこの記事の結論です。

食材別の保存と期限の答えは保存・賞味期限まとめに、原料である卵そのものの扱いは卵の賞味期限にまとめています。


体調に不安がある方、持病のある方、妊娠中・授乳中の方、お子さんについては、このサイトのような一般的な情報だけで判断せず、かかりつけの医師や管理栄養士にご相談ください。食物アレルギーの対応は自己判断せず、必ず主治医の指示に従ってください。この記事は各社の公開資料の整理であって、個別の指導ではありません。商品の仕様はリニューアルで変わることがあります。

出典

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この記事を書いた人

なびのアバター なび 管理栄養士

管理栄養士。栄養相談や特定保健指導の現場で、生活の事情を聞かれないまま数字だけで判断される場面を何度も見てきました。「がんばらずに、ちゃんと食べる」を基準に、コンビニでも選べる目安と、続けられる形を書いています。断定的な効果はうたわず、数字は必ず出典を添えます。記事の根拠や編集方針は運営者情報のページにまとめています。

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